液浸冷却装置 ICEraQ®シリーズ

Micro Japan Edition/Nano

サーバー機器全体を絶縁性の冷却液に直接浸し、液体の対流で熱を

効率よく排出する方式です。ファンや空調に依存せず、均等で

静音性に優れた冷却を実現します。
当社が提供するICEraQ®シリーズは、一相液浸冷却システム(1phase)を採用。
構造がシンプルなため、初期導入や運用コストを抑えた効率的な冷却

が可能です。

 

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製品仕様

【背景】
AI・GPUサーバーの拡大が加速
生成AIの普及でデータ処理は高密度化に。
ラックあたりの消費電力は、従来の冷却の限界を超えつつあります。

 

【課題】

空冷の限界とGPUの進化

空冷はもちろん、DLCもGPUの進化が加速する中で、その冷却能力にもいずれ限界が訪れると考えられます。

 

【解決】

液体で冷やすという選択

液浸冷却は、サーバー全体を効率よく冷やすことで、冷却性能の向上と省電力化、高密度運用の両立を可能にします。

冷却のしくみ(一相液浸冷却/強制対流方式/強制循環方式)

サーバーが発する熱で温まった冷却液をポンプで循環させ、熱交換器で外部冷却装置の冷水と熱を交換。
その後、冷却された液が再びラックへ戻ることで、効率的な冷却サイクルを実現します。

 【冷却の仕組み】

 ❶サーバーの排熱で冷却液が温まる
  液漕ラック内で稼働するサーバーからの熱を冷却液が吸収します。

 冷却液をポンプで循環
  温まった冷却液は、ポンプによって循環ラインへと送り出されます。
 熱交換器で冷却液を冷却
  外部冷却装置(冷却塔やチラー)からの冷水で熱交換を行い、冷却液の温度を下げます。

 冷却された液がラックへ戻る
  冷却された液は再び液漕ラックへ戻り、冷却サイクルを繰り返します。

 

 

冷却方式の比較

高密度なAI・GPUサーバーの普及に伴い、空冷のみでは冷却能力や効率の限界が見え始めています。
こうした課題に対応するため、さまざまな冷却技術が用途に応じて進化・多様化してきました。
各方式には、用途や設置条件に応じた適材適所があります。

【空冷(Air Cooling)】

空気でサーバーを冷やす最も一般的な冷却方式

●一般的な業務サーバー向き

・サーバーに搭載されたファンと空調設備で熱を放出

・ラックあたり5~10kWが上限

・構築コストが安価

 

【DLC(Direct-to-Chip Liquid Cooling】

CPUやGPUなどチップに直接水冷プレートを充てる方式

●高発熱チップ搭載のHPCや解析サーバー向き

・高発熱チップの冷却効率を高め、空冷よりも高い冷却性能を発揮

・ファンや空調とのハイブリッド運用が前提となり、省電力・静音性が限定的

 

【液浸冷却(Immersion Cooling】

サーバー全体を冷却液に浸す方式

●高密度GPU処理環境向き

・サーバー全体を均一に冷却

・ファンレス、空調不要

・PUE1.03、静音

液浸冷却は、特にAI・GPUサーバー環境をはじめ、

HPC、エッジ、ブロックチェーン・マイニング、高負荷システム

など、幅広い分野で導入が進んでいます。

 

液浸冷却液〈Forvice Immersion Cooling Fluid J〉

当社オリジナルの液浸冷却専用フルードで、安定した品質と高い安全性を備えています。
無毒性で人や環境に配慮されており、密度・粘度・引火点などの物性も液浸冷却に最適化されています。 ICEraQシリーズと組み合わせて使用することで、より高い冷却効率と信頼性を実現します。

 

冷却液の特徴

        : 無色透明
 密 度(15℃): 0.837g/㎤
 動粘度(40℃): 34.8㎟/s
 引   火   点  : 254℃
 自然発火点: 402℃
 消防法区分: 可燃性液体類
 安   全   性  : 毒性なし。人体や環境に対して高い安全性を確保。

 

空冷と液浸におけるサーバー構成の違い​

液浸冷却では、サーバー全体を冷却液に浸す構造のため、空冷用サーバーとはいくつかの構成上の違いがあります。​

ただし、多くの場合、既存の汎用サーバーを一部仕様変更するだけで対応が可能です。

 

液浸用サーバーへの主な対応方法

 ① CPUグリースの処理​
   空冷で使用されるサーマルグリース(熱伝導ペースト)は、液中で流出する恐れがあるため、​ 液浸環境に適したサーマルフォイル

  (熱伝導シート)に置き換えます。​
 ② ファンの取り外しとエミュレータの装着​
   ファンをすべて取り外し、ファン異常検知を回避するためのエミュレータチップを装着します。​
 ③ ストレージのSSD化​
   可動部があるHDDは液浸に不向きなため、SSDへの置換が推奨されます。

 

ファンを取り外すことで、サーバー1台あたり
20%以上の消費電力削減 期待できます。​
液浸冷却による全体のPUE改善に加えて、個々のサーバーでの省電力効果も得られます。

 

液浸冷却導入のメリット

【メリット①:商品電力の削減】

サーバー内のファンが不要になり、サーバー自体の電力消費を20%以上削減します。

空調にかかる冷却コストを最大90%以上カットします。

 

【メリット②:パフォーマンス向上】

GPUやCPUの高負荷連続運転を安定して実現。

ホットスポットが発生しにくく、冷却ムラのない温度管理が可能。

 

【メリット③:サーバー故障率の低減】

ファン、振動、粉塵、騒音などのリスク要因を排除。

ファンレス環境により稼働部品の劣化が発生せず、信頼性が向上。

 

【メリット④:環境負荷と作業環境への配慮】

空調レス・ファンレスにより、CO2排出量の低減や作業環境の静音化を実現。

運用時消費電力の比較

液浸冷却ではサーバーファンの電力が不要となり、冷却はポンプのみで対応可能。
空冷と比べて消費電力を大幅に削減できます。
※本比較はフリークーリングを前提とした最適条件での一例です。

 サーバー負荷や外気温等により、補助冷却(チラー等)が必要となる場合があります。

 

コストメリット

液浸冷却は、冷却機器の削減・スペース効率化・空調不要によって、

データセンター建設費を最大50%、冷却エネルギーコストを90%削減。さらに、ファンレス運用や高効率化によりランニングコスト全体を

約50%削減します。

 

 

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日本フォームサービス株式会社は、GRCのライセンシングソリューションパートナーです。

 

米国の液浸冷却分野におけるパイオニア企業GRC(Green Revolution Cooling)は、世界21か国以上で導入実績を持ち、データセンターの冷却効率と信頼性を向上させています。当社はGRCとライセンス契約を締結し、同社の「ICEraQ」シリーズを日本市場向けにローカライズして製造・販売しています。

これにより、日本の環境や運用に適した形で信頼性の高い液浸冷却ソリューションを提供しています。

 

 

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